>> .蛭魔妖一 視点。 <<








俺の手帳には、色んなヤツのデータがある。





カリカリ・・・ 



名前:糞マネ2号、



カリカリ・・・



特徴:初恋の女。








++  Give Me ・・・ You  ++










「暑い」






「・・・」






「ヒル魔風に・・・糞 暑ぃ」






「・・・」




・・・暑い、暑い、うるせぇよ






放課後の部室。 






今ここにいるのは、ソファーに座りパソコンに向かう俺と、




その横で脚を組み "暑い" と唸る、糞マネ2号のの2人。






ったく、なんでクソ暑ぃ時に、こんな "汚ぇ狭ぇ場所" で、


と2人きりにならなきゃなんねーんだよ。







何で俺等のクラスだけ、授業終わんの早ぇんだよ!(「お前の脅迫手帳のせいだろ」by石丸)






「だー暑い」






「・・・」






「・・・暑くないの?」






「・・・少しな」


さっきからコイツ、"暑い" しか言わないんだが・・・






・・・ってクソ!思わず画面に "暑い" って打っちまっただろーが! この糞!ファッキーン!






「暑・・・」






「うるせぇよ」




思わず八つ当たり。・・・おとなげねぇ;






「だって暑いんだもん;」






「聞いてるこっちが暑くなってきやがる」






カタカタ、とキーを打ちながら、ちらりと横目でを見る






「じゃあ聞かないように、努力してくださるかしら?」






ふん、と鼻を鳴らし、は脚を組み直し、顔をパタパタと手で仰いだ






・・・お前、それは反則だろ;






綺麗な首筋、色白の肌、ちらりと見える胸元・・・






・・・やべ、マジでこっちが "熱く" なってきやがった・・・






ぶんぶん、と首を横に振って、俺はキーを打つ速度を速めた。






カタカタ、と打っていると、不意にが俺のパソコンを覗きこんできた。






急いでパソコンを閉じ、「何だよ・・・」とを見上げる。






「・・・エロサイトでも見てた?」






「ばっ、見てるわけねーだろ」






「なんだ、つまんなーい」






「・・・どういう意味だよ」






「別にィ ・・・暑ーぃ」






ぱふぅっとソファに座り直し、相変わらずだらしねぇ格好で、俺の横に座る






この俺がエロサイトなんて ちゃっちぃモン、見るわけねぇだろ。






俺が興味あんのは、アメフトと金と銃と・・・ お前だけだよ;






俺のデータが広まったら・・・今度は俺が脅される番だな。






俺は、ぱたっとパソコンを開き直し、"脅しデータ" を探し始めた。








カタカタ・・・




俺の横には、が居る






カタカタ・・・




ここには、俺らしかいねぇ






・・・まてよ、よく考えたら、これはチャンスじゃねぇか。






狭ぇ部室にと2人きり・・・




その先を考えれば、ニヤリと口が緩むのは、男のダメなところ・・・






・・・あーダメだな。 我慢できねぇ




どうする・・・襲うか。 ・・・襲っちまうか。(脳内会議







ぎゅっ







風が動くと同時に、俺はを抱きしめた。






は嫌がるでもなく、俺の頬を小気味いい音でひっぱたくでもなく・・・




ただ風の流れに身をまかせて、俺の胸に頭を預けている。






「あのーヒル魔さん?・・・暑さが増したんですけど」






暫くして、が俺の胸で呟く。






「暑いか。・・・ならちょーどいい」




・・・イイコト思いついた。 俺は、の髪を撫でた。






「今から "暑い"って言ったらダメだ」






「ハァ?」






・・・お前は "ハァハァ3兄弟" か






・・・まぁ、多分コイツは、"無理" って言ってくるだろう






「無理よ」






・・・ビンゴ。 だが、甘いな。






「この今日1日言わなかったら、明日一日、俺がパシってやる」






「え!?」






この言葉はも予想してなかったみてぇで、勢いよく腕を突っ張り、俺の顔を見た。






いくらなんでも、驚きすぎだぜ、






まぁ、その気持ち分かるけどな。






何せ、あの俺がだぜ? 




" 泥門最強の悪魔 " と呼ばれている俺様がだぜ?






女のパシリやるなんて、フツーじゃ考えられねぇだろ。






「まぁ、一回も言わなかったらの話だけどな」






ニヤリ、笑ってみせる。






「・・・暑いって言わなきゃ良いのね」






「おー。」






・・・承諾したな。(ニヤリ







おっと、そうだ。 お前が "暑い" って言っちまったときのコト、言ってなかったな。






「もしお前が、"暑い" って言っちまったら・・・つーか言うけど。そん時はお前、俺に何してくれんだ?」






「・・・そぅねぇ。あんたが望むことしてやるわ」





重労働以外なら。と最後に付け加えた






「暑いって言ったら、その時点で即負けだからな」






「いいわよ」






Ya-Ha-! 交渉成立だ!






ゴホン、じゃあさっそく・・・






「スタートだ! Ya-Ha-」






俺のかけ声を合図に、『暑さ我慢勝負(?)』が始まった。(「ネーミングセンス無いなぁ」by作者)





















「マジ寒いね」






「あぁ、寒いな」






「死にそうなぐらい、寒いね」






「そーだな」






あえての方は見ずに、答える。






カタカタ・・・






沈黙の間に聞こえるキーを叩く音。






「ねー・・・私、凄い暇なんだけど」






「なー・・・俺、凄い忙しいんだけど」






「・・・」






「・・・」






・・・なんか話せよ; 間がもたねぇだろ?






「あー寒い」






「そーか。・・・ってぇ!」






はおきまりの台詞を吐くと、俺をソファから蹴り落として寝転がった。






・・・おぃ、お前。 そんなに俺に襲われたいか。






幼い顔に似合わねぇでけぇ胸も、引き締まった太股も・・・全てを強調した格好してんじゃねぇよ;






同じ制服なのに、糞マネ1号とは、偉い違いだな・・・






「何見てんの」






「あ?」






まじまじとを見上げていたら、少し顔を赤く染めてこっちを睨んでいた。






「別に。・・・まだ寒いか?」




俺も、結構我慢の限界だ。






「うん。 でも、風吹いてきたから・・・」






そう言うと、完全にソファに身を預けてしまった






・・・静かになったところを見ると、涼しい風に当てられて、眠くなったか。






俺にしてみれば・・・チャンス到来。






「なぁ。一回勝負のこと忘れろ。」







ぎっ  ソファが軋む音。







「何・・・ ・・・っ!」






俺はに覆い被さり、口づけた。






「んっ、ちょ、ヒル魔・・・」






角度を変えながら、啄むようにくり返す。






キスの合間に、の唇から俺の名前が・・・ やべぇ、クソ可愛い






ちゅ と濡れた音を響かせながら唇を離すと、から一言・・・






「盛ってんじゃ、ないわよ」





・・・まぁ、そう言われるのも当然なわけだが。






何せ、俺の右手は既に、の服の中にあるからな






「愛の無いキスなんて、したくない」






俺の肩を押して、抵抗を見せる






「なら、ちょうど良いな。 俺もしたくねぇ」






「ぇ?」






俺への抵抗がやんだ。






「それ、どういぅ・・・んっ」






自分で考えろ、と微かに囁いて、俺は再び口づける






固く閉じたの唇を、舌で優しく小突いてみる。






「ふっ・・・あっ、ん・・・」






少し開いた唇に、れっ と舌を入れ、のそれと絡ませる。






「ふっ、ん・・・ ゃ、ヒル魔 !」






服の中にある手を、背中から腰に向かって擦ると、の体がビクッっと跳ねた。






・・・可愛いな。 やべ、すげぇ可愛い。






目を潤ませるに、俺は軽く音を立てながらキスをした。






「・・・俺、の事、すげぇ好きだ」






「は? あ、ぇーっと・・・ ・・・私も」






・・・今何つった? " 私も "って言わなかったか?






「・・・私も、ヒル魔の事、好き」






そう言うと、少し体を起こして、俺に抱きついてきた






「・・・私のこと好きって言ってくれたけど、嘘じゃ無いわよね?」






・・・当たり前だろ。 俺は本気での事が好きだ。






「・・・お前が言った 好きも、嘘じゃねぇだろな?」






俺の問いかけに、は もちろん、と言って・・・






今度はの方からキスをしてきた。






あー ・・・俺、今すげぇニヤけてるんだろうな(恥






「なぁ、俺に何か言う事ねぇ?」






押し倒していたを起こして、俺の膝の上に座らせながら聞いた






「ちょ、おろして!」






この体勢が恥ずかしかったのか、顔を真っ赤に染める






「言うこと言ったら、おろしてやる」






ククク、と喉の奥で笑い、を見上げる。






「・・・ "暑い"。私の負けね」






・・・あぁ。あの勝負のことか。(忘






「そうじゃねぇよ。」






「え?」






「『ヒル魔ぁ。凄い気持ちよかった。もっとしてw』・・・だろ?」






ニヤリと笑ってみせる。






俺のその言葉に、"・・・それ、私のモノマネ?" と頬を少し赤く染めながら聞いてきた。






「・・・お前ならもっとイイ声出せるだろ?」






俺のその言葉に、は赤くなりながら "バカ" と呟き、俺の膝から下りた。






「バカで結構。・・・とりあえず俺の望を聞け」






横に座ったに、俺は笑顔で話を切り出す。






「はいはい・・・ 高いモノは買えませんよ」






「・・・俺の欲しいモノは、すんげぇ高ぇぞ」






きゅっとの腰を抱く。






「何が欲しいの?」






・・・俺の目の前にあるぜ






「お前。」






「ぇ?」











「俺は、お前が欲しい。」











夕陽が少し、傾いた瞬間だった














俺の手帳には、色んなヤツのデータがある。





カリカリ・・・ 



名前:糞マネ2号、



カリカリ・・・



特徴:初恋の女 俺のモノ。









〜 fin 〜










= 後書きという名の 言い訳 =

どうも、椿です。
何か、凄い変な話になってしまいました・・・

甘を書こうと思っても・・・どうしてもエロに走りたいんですね;(笑
誰か私を止めてぇぇ!(無理

次はエロ書きt(強制終了

でゎでゎ、ここまで読んで下さって、有難うございました。

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